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2005年12月28日(水)業

最近プールに行くとだんだん人が少なくなって来ているなあ、、と気づいてはいた。そして今日あたりから気づいた事は、だんだん要するにカタギの人達がいなくなっているのだ。土曜日曜の休日とは別格で年末年始こそ日本人たるもの休暇をみっちりとるものらしい。今日はほとんど外国人達もしくは絶対サラリーマンではなさそうな感じのメンメンが怪しい動きをずっとしていた。いつも気にはなっている人物達と同人物なのだが大勢の中のプチ変人は埋もれがちである。別段変人の域までは達していないし、常人ともいえる。延々立ち泳ぎというか横泳ぎというか、平泳ぎの斜め進みをずっとし続けるおじさん、この人は頭の前部がカツラ(推測だが、)のせいか頭を水につけない。歯を食いしばっての横泳ぎを1kmくらいするから尊敬だ。そしてナイスバディというか凄い巨乳なのになぜか凄い小さなビキニを着て泳ぐブラジル系の美人。この彼女の後にはオヤジ達が長蛇の列なのだが今日は一人で悠々と泳いでいた。私ですら横のレーンを泳いでいる彼女を水越しに見てしまう。。そして泳ぎながらもたえず激しくおしゃべりを続けるフランス人女性二人組。フレンチは溺れているのかしゃべっているのかがわからない言葉でもある。。。そしてやはりやって来たジャグジーバスでずっと首をかしげ続ける謎のおばさん。1時間くらい平気で何百回と首をかしげ続ける。「どうかしましたか?」とは聞いてはいけない。。大勢の中のこんな面々だといいのだが、ほぼコレらばっかの年末のプールはやはり撮影したほうが絶対いい。皆毎日のようにプールに集まって来るから、彼らにとって銭湯のようなもんであり、日常なのだ。いつも多数に埋もれている日常のちょっとした異常というよりちょっと異様が何よりも切ない人間の業のようなものを感じるなあと思う年末の御近所のプールであった、ぞ、と。

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2005年12月26日(木)弱くなる!

クリスマスの大にぎわいも終わり、しっとりと年末になった。打ち合わせの後ピアニストのKさんにばったり会ったのでお茶しながらいろいろお話をした。Kさんはサバサバしていて頼りがいのある凄い素敵な姉さんである。。。と思っていたら「誰にでもネエさん、、とか言われちゃダメよねえ。。」と言う。そうそう私もよく「おかきネエさん」とか同年代なのに呼ばれている。姉さん仲間である。私は職業病か段取りキングで、なんせ作業が能率よく最善最短の段取りを考えるのが趣味か、と思うくらい徹底したくなる。要するにデートでもなんでも段取りキング病が出てあれやこれやと気を回してそこかしこを予約してしまうのだ。結果頼りがいのある女となってしまい、結果、一人で生きていけそう感が漂い、結果、守ってあげたそうな妹的弱い女に負けるのだ。「Kさん、私の来年の目標は弱くなる!です」と、、私は断言した。まあ正直言えば「弱ゲになる」なのだが。女子にもいろいろあって、○●ちゃん。。と何歳になっても呼ばれる妹派が私はいつでもうらやましかった。生まれてこのかた「なほちゃん」とか呼ばれたためしがない。ただの「かきあげ」だ。さて、人気の味噌焦がしラーメンをひさびさ食べようと西麻布に寒空に並んだら、前のカップルの男がTシャツ一枚になってダウンジャケットを彼女に「○●ちゃん、寒くない?」とか言いつつ着せている。。やはり弱ゲな女は得している。私なんか下手すると自分のコートを男に「寒くない?」とか着せてあげてしまいがちである。いかんいかん。来年はぶっとい筆で「弱くなる!!」と力強く書き初めしなくてはいけない、と思うのであった、ぞ、と。

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2005年12月17日(木)森の人

Y子がミックス終ったデータをDVDに焼きに来た。昔ではあり得ない事だが、PCのみの作業が多くなった最近ではアレンジャーやエンジニアが保存する事が多い。危険な事なので歌手なら歌手とかが保存したほうがいいように思う。私もいろんなプロジェクトの膨大なデータをいつもストックしていて「いつか、、使うかも、、」と思いつつ一気にハードディスクごと壊れたりするからビビる。ハードディスクが以前、バックアップごと一度に壊れたときはかなり寿命が縮まった。かなりのピンチの時は私はいつも「無かった事に、、これはあり得ない、、」と現実を受け止めるまで反芻するように時間がゆっくりブレたコマ送りで進む。しかぁし、やはり現実は厳しい。その時は調度アルバム1枚分出来あがった所でクラッシュしたので悔しくて悔しくてたった1週間で別モノを作った。なんだヤレば出来るのだ。
さて、最近かなり寒く、そうだ寒いし南国に行こう!とあれやこれや近場のリゾートをあたってみたが、かなり年末年始なだけにどこも一杯だった。いいかげん諦めかけてた所に「ボルネオなら空いてますよ」と天の声!おお〜!と飛びつき調べればなんかちょっとダサイものの青空に青いビーチ白い砂浜!なぜかオラウータンとジャングル。森好きだしこりゃいいや!とすぐに申し込み金を振込みホっとしていた。が、その後調べてみると熱帯モンスーンで雨期。旅行者には最悪な時期、とまでガイドに書かれていた。。なぬ!!!?そんなの知らないよ!とばかり現実を受け止めずありとあらゆる情報を見たりしたが雨期は雨期。。旅行会社まで「雨期でも降らないかもですし天候は運ですから」と。キャンセル料払い戻しもできないので森の人に会いに雨期のボルネオに行くことになった。
ハードディスクのクラッシュも運だろうし、雨期の天候も運だろうし。考えようではクラッシュのおかげで気合いの入ったいいアレンジになったかもだし。雨のおかげで年末年始なのに空いていてのんびりできるかもだ、ぞ、と。

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2005年12月8日(木)ルーツ

うちの近所ではもっぱら新譜が出ると大型トラックの宣伝がガンガン新曲を流しながら走る。いやでもメロを覚えるくらいかなり頻繁である。最近はもっぱらマドンナとエンヤが多い。派手なトラックにあのエンヤの顔がドアップでサワヤカな歌声を爆音で流すのはどうも宣伝イメージとして似合わないよなあ。。と、思いきや「マドンナおかえりなさい!」とか書いたトラックがまた来る。さて、、、マドンナはなぜか音が小さい。いや、小さいのではなく音が街に埋もれている。これは意外である。普通エンヤとマドンナだったら絶対マドンナの音量がデカく目立つはずだ。
マドンナの新譜には実は私はかなり驚いた。全編80年代ぽいディスコ調なのはいいのとして、申し訳ないが音がショボイ。なんといってもいまだに「レイオブライト」が私はバランスの良いいい音として時々耳をクリアにする為に聴く。それに比べかなりショボイ。が、、やはり圧倒的なマドンナの存在感。歌が埋もれようが音が悪かろうが、そこにはマドンナが真ん中に確実に存在している。80年代は彼女のルーツのようなもの。そんなに気張らなくても「よょっ」と作っちゃえばできたのかもしれぬのかもしれない。「最近みんな音質音質とかウルサいわよ、音楽は音質じゃないわよ!」と言われちゃった感じがする。マドンナは毎回プロデューサーをかなり別分野にサクっと変えるがなんという事はない、素晴らしいマドンナが衣装を変えたように生き生きとしている。だいたい、売れると歌手はプロデューサーを使う事をやめ、自分で出来る気になりセルフでやっちゃう事が多いがなぜかつまらないものになる。自作の服は手縫いの良さしかでないのかもしれぬ。
いつまでたっても変わらぬ作風なのに許されるエンヤ。毎回ドカっと変えても音質なぞ関係なくマドンナであり続けるマドンナ。どちらも歌手としてのルーツが揺るぎない。ルーツのある人は強いのだ。さて自分のルーツとは本当はなんなのか?ふとそんな事を思いながらトラックを見送ったのであった、ぞと。

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