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2005年5月4日(水)  濃密

制作も一段落し、自動水やり機も無事作動確認し、猫も面倒みてもらい、何年かぶりに仕事ではないバカンスに行って来た。急に、しかも巷はゴールデンウィークだったのでどこも満席で地震で危ないタイかインドネシアくらいしかチケットがとれず、バリ島に行ってきたのだ。せっかくなので奮発したウブドゥの山奥のプール付きヴィラはかなり渓谷沿いの絶景で他のヴィラもほとんど人もいなく、鳥とかえるに囲まれつつほぼ裸で過ごせ汗をかいたらプールに裸で即飛び込めるのでかなり気持ち良かった。やはり人間は果物のなる場所で裸で無欲で生きるべきだとつくづく感じた。ひさびさガムラン聴いたりしつつ、やはりアジアの歌は高い声でコブシが基本なのはなぜかな〜?とか感じたのだが、朝、Mが必死に裏声の高い声で鳥の鳴きまねを「フルゥッフフ〜〜」とか気持ちよさげにやっているのを聴いて、ああひょっとしたら鳥のせいかなあ、、とふと思った。まずは自然の真似からなんだろうなあ、と。ケチャもカエルだし。それにしてもたくさんの鳥達の複雑なリズムの重なりはなんでああグチャグチャにならず心地よくミニマルからポリフォニーになるのか不思議だ。
そんな訳で後半は初の似合わないゴルフコースデビューまで果たし、水着が食い込みつつパラセイリングまでやり、濃密なバカンスであった、ぞ、と。

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2005年5月5日(木)
 プッチモニ

Mが友達の出産祝いに行くのに何を持って行っていいか皆目検討つかないというのでプラネタのCDを持たせてあげた。翌日Mからお礼のメールが「友達はプッチモニが好きだって」と来た。うん?「プ」しかかぶってないし、お気に召さなかったのかあ。。。と、。思ってたら「あ、プッチーニかも」と。
かなり腹がよじれた。
結局赤ちゃんはかなりプラネタをお気に入りらしく、CDをかけるとすぐに泣き止み友達は喜んでくれたらしい。
しかしプッチモニとプッチーニは一文字違いとは、驚いたぞ、と。

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2005年5月11日(水)
  後戻りできぬ

だいたい強烈な快感は一度味わうとソレでないと満足できなくなるもんだ。結局ケーブルも二本くらい、、のつもりが、耳で快感を味わってしまったら即刻全部とりかえてしまったし、電源もそうだ。元のものに繋ぐなんてありえない。
今日はCDとSACDを聴き比べた。なんか製品後の話なので私の制作段階では関係ない事なので今まで興味を持たなかったのだが、聴いてみてかなりびっくりした。ちょい違うどこの騒ぎではなく快感レベルがまるっきり違うのだ。耳から得る脳の快感は凄いなあ〜と改めて感心した。「発明とは一体何か。求められたものの結末」そうゲーテが言っているが今日はちとそれに納得した。結構人間はより強烈な快感のためにせっせと地道な努力を重ねているんだろうなあ、と。

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2005年5月13日(金)  sちゃん

三毛猫のsちゃんがいよいよ年寄りでヤバイ。野良だったので年齢不詳だが20歳越えているらしい。すごいもんだ。ぼや〜っとしててイビキが凄くなんか意味不明に窓ガラスを引っ掻いたりする。ボケてきたのかもしれない。ゲロばかり吐くので医者に往診に来てもらったのだが腎臓がかなりやられてて余命いくばくもないらしい。かなりじーんとした。思えば、ここのところつき合ったオトコの誰よりも長い付き合いじゃないか、と。オトコは裏切るが音楽と猫は裏切らないよなあ、、と、しみじみしてしまう。しかし困ったもんでこれからSちゃんを連れて通院生活が始まる。老猫介護だ。犬猫コムスンとかこれからの時代流行るのかなあ。
まあとにかくSちゃんを楽に大往生させてやらねば、だぞ、と。

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2005年5月15日(日) ハイジ

なぜか今ファミリーマートでアルプスの少女ハイジキャラだらけだ。なぜだ?またアニメでも始まったのかな、、と思いつつ、思わず色々な食べ物を買い込んでしまった。
ハイジの白パン、ビスケットサンド、チーズタルト、などだ。
実は私は群馬とアルプスの山繋がりか、かなりハイジに洗脳されかかった。あのバカデカイ「ヨーゼフ」という犬にハイジが乗るのを見てデカイ犬にあこがれ秋田犬を飼ってみたのだが乗るには至らなかった。あとはあのテーマソングでヨーデルを聴き、かなり憧れ夜な夜な布団の中で(気持ち悪いからやめろと禁止されてた)「やららひほ〜やららやららひほ〜」と特訓を重ねていた。ひょっとしたら今のコーラスワークに生きているかもしれぬ。あとはチーズフォンデュにもかなり憧れを持ったのだが実際食べてみてもそううまいとは思わなかった。もちろん仕事でスイスに行った時マッターホルンを見て真っ先に思ったのはハイジであった。
そんなわけでなぜ今ハイジフェアーか謎ながらまたヨーデルでも練習するぞ、と。

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2005年5月21日(土)  銀色シンセ
昨日は3年ぶりくらいに建築のMっちと会った。Mっちと言えば一人ゼネコンでなんでもやる妄想の実現化人物では私の知っている中でだんとつだ。誰でもピカソや雑誌などで話題を呼んだ銀色シンセの制作者でもあり、当時の舞台美術を体を張っていろいろとやってくれたのもMっちだ。銀色シンセはスモークマシーンからフラッシュ&ブラックライト、ミラーボールまで装備した近未来なフォルムで銀色のアルミでできたかなり重いシンセだったが、あれは美術品としてもカッコイイといまだに思う。二号機を作るのも面白いかもしれない。
そんなMっちも大学でデッサンを教えているらしいのだが、Mっちの驚きは裸婦をデッサンする18歳くらいの若者が全然動揺しない事だという。興奮しているゲなのはMっちだけらしい。おおお〜!のどよめきすらないと嘆いていた。
そして男は18歳も70歳もエロ度は本当は変わらないはずだ、と言い切っていた。
学生とかおじいちゃんとかいうカテゴリーに自分をはめ込みエロとは無縁な風をするだけであって、うつうつとエロパワーは犯罪や芸術を生むのだ、とMっちは相変わらず白熱トークを繰り広げていた。そしていつかじいちゃんばあちゃんのエロが全て解放される聖地のような楽園を作るのだ、と。是非私がばあちゃんになるまでに作っていただきたいぞ、と。

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2005年5月25日(水) カエターノ・ヴェローゾ

なぜかカエターノ・ヴェローゾ のコンサートに誘われ実はよくわからぬまま行ってみた。行く前に打ち合わせしてた時に「今日、フォーラムでなんかラテンのじじいのに誘われて、、」とボソっと言ったら皆々の目がキラキラと「カエターノ・ヴェローゾ でしょ!いいなあ〜」と言われかなりびっくりした。私は恥ずかしくも専門もバカというか音楽も自分の領域以外だとブラジルといえばジルベルト夫妻くらいしかしらない。聴いた事があっても名前なぞ覚えられない。と、いう程度で行ってみた。最初の2、3曲はぼやあっとしてたが、じょじょに引き込まれ後ろの席のブラジル人らがたまらなくぼそぼそ一緒に口ずさむのを聴きじ〜んとしつつアンコールのラブミーテンダーで涙ぐんでしまった、、、。私にもあたたかい赤い血が流れているのか。。と。
なんせおっさん休み無しで水も飲まずに二時間歌いっぱなしなのだ。余分なmcなぞまるっきりなくよろよろ踊ったりしているし。しかし、不覚にもラブミーテンダーで涙ぐむとは!何事だ。。という感じであるが、何か人生の重みや音楽への思いがひしひしと感じられてしまったのである。音楽とは本当は単純でわかりやすくみんなで口ずさめるものなんだぞ、と、良く知らないじいさんにしっかりと教わったのであったぞ、と。

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2005年5月27日(金)  エキセントリック・スタイル

ネーミングが他人事とは思えず買ってみた写真集「エキセントリック・スタイル」なのだが、かなり切ない。メキシコのウルトラバロックまで辿り着かずそれでいて超越してしまっているような感じだ。世界各国の偏執狂達が誰からも頼まれずただ自分の桃源郷の為だけに、せっせと貝殻や割れたタイル、人形なぞをチミチミちみちみ集め張り付け構築して作り上げた建物達の写真集だ。これらを見ていると、たとえばイースター島とかの謎とか大げさに言っているものの、遺跡のようになってしまえば、ひょっとしたらタダのキチガイが作り上げた産物なのかもしれないという気もしてくる。
突き動かされて止まぬそんな創作意欲は死んでも止まらなそうだ。意義や商業価値なぞの微塵もない世界で、今日も誰かがキラリと光るゴミをひろって嬉々として自分の桃源郷の隙間にペタリと張り付ける喜びに満ちているのか、と思うと、ああうらやましいぞ、と。

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