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2004年8月3日(火) 記念日


今日は「ハチミツの日」なのだ。が、しかし3月8日は「ミツバチの日」なのだ。昔、電車で通り過ぎる看板にデカク「8月3日はハツミツを!3月8日はミツバチを!」という看板があったのだが、、ミチバチはどうすりゃいいんだ?といつも悩んでいた。
今、ウチに掛かっているカレンダーを見れば、昨日の8月2日は「パンツの日」うーん。これもどうすることもできない日だ。率先してパンツをはこう!とか思っても、だいたいの人はすでにはいて生活しているので普及運動してもしょうがない。ふんどしとパンツがまだ共存していた頃の記念日なのかもしれぬ。そしてせまりくる謎深まる8月5日のタクシーの日。。。。だぞ、と。

2004年8月6日(金) 映像

前回のバロック以来、ことあるごとに作りためていた曲をツールスに録音しなおし、これから歌入れにかかる。もちろん仮歌は録音してあるのでその時の勢いや心境に今の自分の気持ちが重なっていくのだが、、いつも、私はどの曲に対しても強烈に映像が思い浮かんでいる。色調もかなり細かく光りの強さも頭の中ではしっかりと見えている。あまりにしっかりとした短編映画のように何度も繰り返して見ているので、ふと本当にそんな世界があったように感じるくらいだ。作りはじめるとずずううっとその中に入り込んで自分はすっかり主人公のようにその映像の中に生きはじめる。かなりの快感である。
今日は映像のT監督と焼き鳥屋でかな〜り美味しいレバーなぞ食べつつ、「ああ〜頭にジャックとかつけられて頭の中の映像が写せれば説明が楽なのにねええ」とか語っていた。確かに、、現実の目に見える映像より脳内映像のほうがはるかに魅惑的で逆に現実的なのかもしれぬ。
まあ私はしばし、音楽で脳内映像に浸るという手段で快感を味わう事にするぞ、と。。

2004年8月11日(水) クラシック的

以前にもコンサートで歌詞をペラペラめくる音に気が散ったと愚痴ったが。。クラシックの歌詞の考えといわゆる歌謡の歌詞との違いはカナリでかいと思う。アベマリアだけでも山のようにある。サンクトスなんてみんなが使う。歌謡曲ではありえない。個人の思いを詩で吐くというよりは、言葉というものの音を借りて声と言う音で祈るといったような感じかもしれない。言葉の奥の奥しか思わないのだ。だから同じ歌詞でもまるで構わない。まずは音なのだ。私はこの考え方は自分にしっくりくる。
だが、、あえて、今回のソロアルバムでは詩をつけてみようっと試みたモノもいくつかある。結構面白い。へ〜〜ってな感じでこういうのが歌ってことかあ。。などと今さら思ったりしつつ、ハマっていた。詩ができると嬉しくて友だちとかに送ったりしてしまうのだが、詩なぞとは無縁に生きている面々ばかりだ。「夕陽の紅に緑の苔が。。。」と、ぢーんとはかない詩をπに見せたら「ノリねえ..」とか読みやがった。。。ちっ。

2004年8月12日(木) のど休め

一人で録音して一人で歌っているせいか、休まないと喉がやばいのでしょうがなしに映画をチビチビ見ている。15分くらい見ては止めまたスタジオ入りして歌い、一時間くらいしてはまた続きを見て。。。としているのだ。まあそんなに脳も使えないのでせめて女性ホルモンでも活発にさせるべく最近お気に入りのジョニーデップづくしだ。エレハゲな私としては本当はリビングにジョニーデップが待機してくれているのが一番燃えるのだが、いたしかたない。そんな流れで「ブロウ」なぞも見ていたのだが、、ふと思った。麻薬売買で巨額を儲けた浮き世な若い時代だったが晩年ムショ暮らしという実話だ。何も麻薬売買でなくても、今の私なんてなんの先も見てないし、堅実な人生とも思えないし、ましてや悠々自適な老後なぞ考えられもしないなあ。。っと。ふと外を見れば隣のおばちゃんがせっせとベランダ園芸にいそしんで、その傍らで白髪のじいちゃんがブ厚い本を読んでいる。むむ。。悠々自適。ここは渋谷のど真ん中だというのに自社ビルの屋上にバラの庭園をつくりジャグジーの露天風呂もあるのだ。。。。うーん。。コレくらいの悠々自適でいいよなあ。。っと思うべきなのか、否か。やはり西海岸か地中海にドでかいプール付き下僕付きを狙うか。。。いや、どちらもいらぬとしたらなんだんだ?と自問自答しつつ、喉休めは終わるのであったぞ、と。

2004年8月15日(日) 自虐行為

外科医のTがぼそっと言っていたのだが「患者さん相手に失敗は出来ないから想像の中で修羅場をたくさんくぐっておくんだよねえ」と。。いつも次の手術のシュミレーションするときに最悪のケースまで想像しつつ汗だくで妄想するらしい。。うーん。私もそれを言えば新しい曲とか聴いてもらうとき「う、、つまんねえ」と言われるんではないか、、、と激しい自虐的妄想行為に走る。で、自分で何度も何度も繰り返しては聴いて「つまんねえ」とちょっとでもひっかかる箇所をチミチミなおしていくのだ。
似ているなあ、、っと、ふと思った。
結構地味な、、結構後ろ向き風な、、それでいて必ず失敗したくないから実は前向きなこういう行為がこれまた快感だったりする。そうそう快感なんだよねえ。。と。お互い変な自虐行為的妄想上の快感を納得し合っているのであった、ぞ、と。

2004年8月16日(月) ひとり停電

今日は真っ昼間、顔洗っていたら突然停電した。クーラーもなんもつけていなかったので、こりゃ事故ですねえ。。っとか思いつつ復活を待っていたのに何もつかない。うーん。。困った。っと作業中断しててたのだが、ベランダから見渡せば、周りはいたって普通っぽい。いやあ、電気代払ってったっけなあ。。。変だなあっと、思い東京電力を呼びつけたら、実はこの廃虚ビルにはふたつのブレーカーがあって下の階の共用廊下にもブレーカーがあってソコが落ちてた。しかし。。その共用廊下の各戸のブレーカーが鉄の扉の中にどわっといっぱい入っているんだが、、その図が凄い。思わず写真とろうかと思ったくらいだ。昭和というか、香港というか、すべての数字がイカツくて部品がシブくてまあるくてかっちょええ。。。
しかしそんな事に感心している場合ではなく、原因も解らず電気も使わずブレーカーが落ちる怪奇現象は恐いのであったぞ、と。
やはり、電気系統にキマスからねえ。。。

2004年8月20日(金) 司令塔

一日ブースに閉じこもって歌録音をしている毎日だが、人はよく訪ねてくる。みんな私がほとんど仕事場から出ない時期を知っているのか、いろいろ持参で訪ねてきてくれる。冷蔵庫の中身まで知ってて「あ、トマトそろそろ食べないと腐るよ」とか言われると、ほ〜〜っと覗いてみると確かに一個残っている。。。そんな私はリビングにいるときもパソコンから離れるわけでもなくほとんどノートブックでそこら中注文を出している。猫缶、野菜、水、コピー用紙、CDROM、アイス、お菓子、トイレットペーパー、クリーニング、っと何から何までほとんどネットで注文しているのだ。「怖いよ〜まるで司令塔だあ。。」っと見ていたYちゃんは怯えていた。よく「すげえ便利な所に住んでますねえ」と言われるものの、確かに何でもありそうでいて何もないのが都心だ。タクシーに乗っても何処行くにも渋滞がある。。。しかも階段六階だ。
別に忙しかろうがなんだろうが司令塔生活は続くのだ。

2004年8月22日(日) かゆいところ

トラックボールの使い過ぎで右の人差し指が変形してきたので、親指でぐりぐりするものに自ら変えた。しかし、もし、「使い過ぎると指が変形する事がありますのでご注意ください」なんてパッケージに赤かなんかで目立って書いてあったら恐ろしくて使わなかっただろう。訴訟したら勝つかなあ。。とか思いつつ、「クーリッシュ」という手で握りながらちゅうちゅう吸うアイスを食べようと握っていたらカナリ冷たい「うげ〜冷たすぎだ〜〜」と思って手の所を見たらパッケージに「長時間持つと手が冷たくなります」という表示。む。。。おぬし、見とるな、、っと思いつつグニュ〜っと握ったら中身がイキナリ飛び出やがった。もしや。。。と思ってまたアイスを見ると「冷凍下でもやわらかいので中身が飛び出る恐れがあります」だとぉ〜〜。。。これは完全に何度もアイスを食べ苦情のシュミレーションをしている。。と。やや興奮してちゅちゅう吸いつつ見ると「強く吸い過ぎに注意してください」っと。。うーん。これは何なんだ。。。強く吸うとなんなんだ。。?と謎が深まりよけいに強く吸ってしまう。。
なんだか行動パターンじっと監視されているようで怖くなった。
まあ、シャンプーとかリンスに「これは飲み物ではありません」とデカく書いてあるよりかはマシかなあ。。と。いつもソレを見る度に、「じゃあなんなんだよ」っと突っ込みをいれたくなる。訴訟を恐れるのはわかるとて、痒い所に手が届くのを通り越して、気持ちわるいんだよなあ。っと。

2004年8月23日(月) 重いもの

歌録音の合間にストリングスの録音の準備で楽譜作りをしているのだが、大学のときはかなりストリングスの方々の華麗な雰囲気に圧倒される事が多かった。なんせ、かる〜〜っくぅん千万もするような楽器を傍らに置いて一緒の学食で食べたりしていたのだから華麗である。
お話する機会なぞあって幼少時の話なぞ聞くとますますびびった。「私、自転車乗れないわ」とか「包丁持った事ないわ」とか「バイオリンより重いものなんて持たないわ」とか。。。うーん。。華麗。当時、都会を疎んで群馬で一軒家を借り庭に野菜を作っていたので重いものというか、農作業していたんだよなあ。。
と、、まあ、そんな事を思い出しつつ莫大なパート譜作りにいそしむのであった、ぞ、と。

2004年8月26日(木) 習性

人には自分の知らない習性のようなものがあるんだろう、、とつくづく思う。いつも作業している部屋からは隣のホテルの窓がだ〜〜っと見える。見えるとはいっても曇りガラスなので中は見えない。ホテルの決まりなのか、いつも私の見える窓は明かりが着く。きっと最上階の真ん中あたりなので優先的に貸すのかもしれない。ぼ〜っと見ていると、まず、夜電気がつく、そして、窓を必死にあけようとガタガタするのだ。夕方ころチェックインしたかの客も必ず窓をガタガタ開けようとする。が、危険なのか開かない。最初は執念深い同じ人がずっと開けようとしているのかと思ったがよく見ると、髪型、背格好が違う。皆、部屋に入ると窓辺に行き、同じ行動をとるのだ。うーん。。なるほど、、身の安全ということで逃げる場所を確認したいのかな。。へえ。。っと、習性について思いをめぐらすのであった、ぞ、と。

2004年8月31日(火) 録音終了

いつも思う事だが、私の曲の仕上げ方は何層にもわたってちょっとずつちょっとずつ時間軸ではなく縦のラインでバームクーヘンや年輪のように重ねていくような気がする。土台というか曲頭から最後までを作るのは3日くらいもしくは1日で一気にできてしまうのに、そこからが長い。簡単に言えば、シンセやリズムをトラックごとに綺麗に録音しなおし、歌やコーラスを重ね、生ストリングスなどを足していく。今日はギターの生録音をしてこれにて生終了だ。ストリングスが一番過酷なのだが、どれにしても自分以外の人の演奏をいれていくのは大変である。強弱でもテンポでもない、気合いや悲哀など言葉で伝えようはないので細かく細かくOKポイントを作り点をつなげていくような聴き方をするときもある。2.3日たって聴くとどれがどれにこだわっていたのかすっかり忘れているのだがその時は雲泥の差に聞こえてくるのだ。不思議だ。
そして、今日からはミックス作業なのでやっと全体を見渡せる。急に晴れ晴れとした山頂にやっと来たような、、長かったよなあ。。ここまで。。と。やっと後ろを振り返れそうだ。ぞ、と。

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