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2004年2月1日(日) ビンゲン

音楽を頭をかきむしりながら苦悩して作り、できたものを絶対的なものとして必死に演奏家が解釈して練習し、そして聴衆の前で演奏して拍手を得る。という図式は今でこそ当り前なのだが歴史的に見たらほんのここ最近の事なのだ。ホントの昔の昔はそんな観念すらなかった。よ〜く考えてみれば音楽は団らんだし、楽しみだし、祭りだし、儀式だし、祈りだったはずだ。そこには聴衆と演奏家、なんて隔たりはなく演奏は自分の為にあったものだった。聴かせる、感動させる。なんて観念はないのだ。
放っておいたらいつまででも仕事し続けるマゾなAによく私はせめてもの飴としてCDを貸すのだが、最近貸したgoldfrapp,MEZZANINE,hildegard von bingen.などの中でビンゲンがヤケに気に入ったらしくヘビーローテーションしたり会社で流したりしていたらしい。「みんないい感じで聴いているようだよ」とか平気で言っていた。
うーん。このヒルデガルドフォンビンゲンは、12世紀の女予言者で、幻視より医学、音楽、建築世界に独特の宇宙論を唱えた、まあ一言で言えばオカルトで神秘主義だ。昼間ッからITの会社でビンゲンが流れているのはカナリ恐い。
だが、ビンゲンは修道院長として天からの声に導かれ旋律を作ったというし、押し付けのみじんもない音楽は仕事しながら心地よいのかもしれぬ。。。
Aに「ああ、ビンゲンなあ、、そうそう12世紀はよかったよなあ、あのころはよかった」と言うと「おめえ、知らねえくせに。。」と。だが、わかるんだよなあ。と。

2004年2月7日(土) 物件

私はよく不動産探しを頼まれる。なぜかというと探すのがうまそうで、交渉上手ゲらしいのだ。ホントはどうなのかわからぬ。そろそろ今の所が契約更新なので適当に探してはいるもののまあいろいろあるけど、ココは立地が山籠りのようで格段に好きなんだよな。。と納得しつつ過ごしていた今日このごろ、、不動産屋から電話があって麻布十番の商店街ドまん中の角部屋が空いたというので内見にいってみた。結構行くまでは初デートのようでるるる〜〜なのだが、駅降りて歩くや否や「お前じゃないぞ」感が漂う麻布十番。みんな楽しそうに普通の商店街をマップもって歩いている。私はチマチマと人の交流のある商店街が嫌いだ。だがこんな街に住んで友だちと気さくに楽しく過ごす人になるという明るい未来像も見えかくれしつつ。。。さて、物件にたどりつけばまだ住人が掃除してて「夏はお祭りをこのルーフバルコニーで満喫できますよ〜」とか夢語ってくれても、どうもピンとこない。うーん。。帰りがけに意味もなく名物の今川焼きを食べつつ考えた。オトコでも何でも「普通に良い」の、って魅力ないんだなあ。辛い所や嫌な所があっても「格段にイイ」別格所がないと付き合い続けるのが無理なんですなあ。っと。しみじみ。「あんなバルコニーで祭りを楽しむっくらいの幸せなぞいらん」そう思いつつ全種類の今川焼きを食べ、今のヒトケのない街に戻るとホっとしたのであった、ぞ。と。

2004年2月8日(日) 恋バナ

ひさしぶりにKから電話がかかってきて延々恋バナづくしであった。Kは34歳だがただ今20歳の受験生の浪人生の女子と付き合っているのだ。しかもKはバツ2である。「あ〜いよいよ決着の3月だよ〜」っと。。Kは付き合うなら結婚しないと意味が無いと次々と結婚しては離婚し、ついに3度目に突入中なのである。そして受験生の彼女が3月に結婚するかどうかの答えを出すらしく、NOならお別れだそうだ。。。うーん。潔いというかなんというか。。ホント、恋愛話しに付き合うのは非常に難しい。マジに答えて「あ〜20歳なんて大学はいったら34歳のお前なんてジジイに思うからあっちゅうまにまた離婚だぞー」と言いたいものの余り悪いことを言えぬ。オトコだからいいもののオンナの相談はさらに難しい。しかし結婚慣れしているKはいろいろ下準備に余念が無く、相手の実家の母を手なづけ、さらに犬も手なづけ、結婚するや否や即子供を作り縛り付ける計画だ。。恐いぞな。。そしてさらに恐ろしい事に、ダメだった時の予備に二番手三番手オンナもいるらしい。む〜。。その中に元嫁も入っているというのだから訳わからぬ。それは恋愛なのか否か。。。ゲームのようにしか思えぬぞ、と。

2004年2月9日(月) ラジオ

ラジオの無い生活をずっと続けているのだが、タクシーに乗るとだいたいおっちゃんが適当なのをかけている。今日もスタジオに行く途中「ブルーノートレーベルができるまで」という話題のもと渋いジャズがモノラルで流れているのをぼ〜っと月曜日の六本木の昼間の風景をみながら聞いていた。いやあ、不景気感、貧乏臭さが汚い六本木の街で演出され、たまらなくツボにハマった感じであった。私にとってのジャズはドラッグ+アル中なのである。今でこそジャズはお洒落なジャンルになっていて自己紹介で「趣味、サッカー観戦、フットサル、ジャズ、」と書くとモテルらしい。これを訳すと明るく社交的でお洒落、、のようなイメージらしい。。うーん。。変わったものだ。
ラジオでジャズを聞きながら、小さいころ母がジャズ狂いで「チャーリーパーカーの伝説」と「聖書」だけを置いて「読んでおきなさい」と家出してた頃が蘇りつつ。。それにしても、家出した母との落ち合い場所がジャズ喫茶だったので小学校帰りにランドセルでモクモクのタバコの中会いに行ったのはちと恐くて面白かったぞなあ。。っと思いだした。ぞ、と。

2004年2月11日(水) 華麗なる便器

確か高校生くらいの時だっけか、いつもの馴染みの家が移築して改装が終わったので庭をうろついていた。軽井沢にある古いヤヤ恐いくらいの木造建築だ。すると、ごっつくて綺麗な古伊万里のような破片がゴロっと転がっている。。どう見ても便器だ。まっさかこんな便器ありえないでしょう?。。っとイトコに聞くと確かに便器だという。後にも先にもアレほどの華麗なる便器には出逢った事がない。捨ててあったのはもったいなかったなあ。っと。大体、お客様が訪ねて来てトイレに行くときがはじめてその客が1人で過ごす時だから大切な場所、時間なのだ。以前内装もやっている建築の友人が言っていたが、飲食店で一番力を入れる場所をトイレにしているらしい。かの谷崎潤一郎もカナリの厠マニアだったらしく、厠とはとウンチクを垂れている。カレ曰く「精神が安まり、瞑想に耽り、けしきを眺める」場であり、「京都や奈良の寺院のうすぐらい、しかも掃除の行き届いた厠」が理想なのだ、、とか。
きっと、自分の家をどんなトイレにしたいか?という質問でほぼ、ソイツの性格が判断できるかもなあ。。と。

2004年2月13日(金) チョコ

今日は何処へ行っても明日のバレンタインの話しでもちきりだった。特に興味をひいたのは、恋とは無縁のオバチャンたちのサウナでのアケスケな会話とオーエルの薄い友情の探り合いの会話だった。どうやらオバチャンたちは旦那がデカイ会社でエライ位置にいるほど義理チョコがもらえるという自慢らしく、「ホント太っちゃってこまっちゃうのよ〜オホホ」などと充分太っててあと10kg太っても誰もきづかぬはずなのに自慢コキあっている。オーエルはオーエルで昨年、本命をいかにナイガシロにしつつ、3月のホワイトデーにスゲエもんもらったか自慢をさりげなくしつつ、今年もいかにナイガシロにするかを自慢している。「ああカレなんていいのよいいのよ」と。。うーん。こういうのが結婚すると旦那の給料でテニスしたり車乗り回したりするんだなあ。。と納得。
まあ、本来、オトコが好きなオンナに手紙を渡したりするのだが、私は意外と日本独自のチョコ騒動は嫌いではない。いいんじゃないですかね。こういうの。独自といえば、お返しにエロな下着とかもオカシくてヨロシイ。そおいえば、トリンプが変な統計をとっていた。48パーセントの女性が下着をホワイトデーに送られたと。そして下着を送られたい男性1位キムタク送られたく無い男性1位出川哲郎とか。。。なんとか。

2004年2月14日(土) クサマトリックス

一連のマトリックスではない、草間彌生の個展だ。私は草間彌生の偏執狂的でナルシストな作品がけっこう好きだ。斑点や網目のペインティング、かぼちゃシリーズ、男根状突起物のソフト・スカルプチャーなど、パワフルなものから、単純だが非常に効果的なミラールームなど。。。今回印象的だったのは鏡を使ったものかなあ。六本木ヒルズで展望台もセットなため、家族連れも多くクサマトリックスは盛況であったのだが、狭い真っ暗な鏡の部屋の前で案内嬢が「中で迷っているお客さまもいらっしゃいます、出口は右手にありますのでお気をつけて。。」なぞと。アホな、まるで「右手にはお岩さんがおりますので、、」とお化け屋敷のネタをバラしているような余計な案内をしていた。ワケがわからない錯角を楽しむモノなのに、、と。
あらためて、自分の好きなものへ執着しつづけるオバチャンのストレートな力強さとカワイサ、そして単純だが効果のあるエフェクト(鏡)なぞなぞ。。デジタルでプラグインな今日このごろにはナルホド、、、と人間が思うオモシロサの原点を思ったようにも感じた。ぞ。と。欲を言えば毒が抜けぎみかもなあ、っっと。

2004年2月15日(日) なぜだ。。

私は唯一定期購読している雑誌はサンレコだ。一ヶ月間ぼや〜っとよく気晴らしに読んでいる。今月分が何日か前にアスクルの配達と共にやや早めにやってきた。
宅配は午前中にいやがおうなしにやってくるので「サインして下さい」と言われ、アホな自分のCDとかにするマイサインをしてしまうソソもよくしでかす。そんなソソをしでかしつつアスクルのダンボールの上にサンレコを置いたまま、ドアの外から中に入れずにしばらく放置してしまった。すると、、2時間後くらいに「さてサンレコ」と思いドアを開けるとない。。うーん、、、夢だっけかなあ。。が、アスクルはある。さて、盗まれたか??いやあ、、だってサンレコだよ。。なんでだ?っと疑問を持ちつつ、何度かドアを開けて見てみるがない。うーん御近所に「6畳間スタジオ化計画」もしくは「今欲しいのは“ちょっと高め”のコンプ」な人なんているのかよなあ。。と。
きっと「お、雑誌」と思い盗んだものの、げげ。。だったに違いない。もしくは御近所の選挙事務所が「いいコンプで割れない音で宣伝カー計画」でも推進しているのか。。
謎だ。ぞ。と。

2004年2月16日(月) パンとネジ

ドラムもなんでもネジを締めて鳴りを調節する。その原理というか当たり前の事ながらスピーカーを買ってからネジを締めなおして鳴りを調節した事なぞなかった。そもそも音マニアのTちゃんがネジ締め世界一に締めてもらい凄くいいぞっと聴いていたものの「ふうぅーん」くらいに思っていたのだ。が、技を伝授されたTちゃんに締めてもらった。最近はプラネタ月間だったためさほど違いがわからなかったが、今日ステレオラブの新譜「マーガリン エキスプレス」を聴いてビビった。このアルバムめちゃくちゃパンが凄い。それがパッッキリわかって実に気持ちイイ。「オオ!締まりが良くてめちゃめちゃ気持ちいいぞぉ!」左右のみならず前後がとっても良くわかる。
しかし、ステレオラブ思いきったパンだなあ。メロとベースが左だけから出て来た時は後ろ回って配線チェックしてしまった..。今回はハイラマズでも有名なメアリーハンセンが事故死してしまった以降初アルバムだ。奇をてらっていない力強いポップなエレクトロが気持ちいい。それにジョンマッケンタイアーやジムオルークなぞが関わっていないのも良い。湿った実験ぽくなっちゃってもねえ。。うーん。リズムボックスマニアな私としてはまた欲しくなったぞ。と。

2004年2月20日(金) 志しなかば

私はプッチーニが結構好きでよくカレの曲をアレンジをする。いろいろな妄想が膨らみやすいのだ。オペラで好きなのはプッチーニくらいかもしれぬ。さて、オペラ「トゥーランドット」の上演では、必ず途中で黙とう3分くらいしなきゃならない。プッチーニが志しなかばで死んでしまったからだ。あとちょっとだったのに。。さぞかし辛かったよなあ。。とは思いつつ、、、黙とうが毎回面倒臭い。本当に作者の心を思うならぶっとうしで最後まで見るもんでしょう。っといつも疑問を感じるのだ。私はいつも曲作っていると思うのだが「うーん、これじゃ死ねないぞお」と。が、いつか「あれ?これかよ。。」みたいな曲が遺作になってしまうのだろうなあ。オペラを何年もかかって作っていれば病状も悪化しいよいよ死ぬのも本人がわかっているものの、3分くらいの曲ではサクっと作ったソレが遺作になりかねない。。うーん。そういえば、、、
ダムタイプとストックホルムで一緒になった事があったが、「裏ダムタイプ」活動のドラッグクイーンショーを、古橋悌ニがやっていたのを見た時は鳥肌が立って泣けてきた。ドレミの歌を口パクしているだけなので歌っていないのに、心に響くとは凄いなあっとビビっていたが、、その後、日本に帰ってから彼がエイズで亡くなったと知り驚いた。どうやらアレは最後の公演だったのだ。いまだにあの口の動きは忘れられない。ぞ、と。

2004年2月22日(日) 紫かよ。。

日曜日ともなるとスポーツクラブに金のフェラーリ、庶民的なスーパーの前に真っ赤なオープンのフェラーリ。なんだかねえ。しっくりきませんよ。ホントに金持ちならば是非日常には別車を使用したほうがはるかにカッコイイのになあ。しかもこの突風に大雨。。さて夕飯後「オ!これこれ、オレの欲しいジャガー」とかスポーツタイプのを指してAが言ったものの私にはソレとマセラッティの区別がつかない。。というか、最近の車の区別がつかない。みーんな丸っとしててプリっとピカピカだ。「うーん。お前にはもうちょっとガツンとしたオヤジ車のほうが似合うよ」、、と。いつも思うがオトコは車との相乗効果でイイ感じにまとまったりする。暴風雨の中、駐車場に車入れ、CORNESをチラッと見ると無い!あの悪趣味の紫のロールスロイスが売れてやがる。。 思わず雨に打たれながら足がとまってしまった。。うーん。アレが似合うのはなんとなしに化粧したデビットボウイとか想像してたのになあ。そういえばヤフオクのニーブのタクは売れたかなあ。いつもココのCORNESのショールームの値段を見るたびにニーブを想う。ほぼ同じでセリに出されてたからだ。というか、私はほぼ世の中のモノの値段を見るたびに機材の値段と比較して生きている。「マンレイのミキサーでプラズマテレビ2つ買えるぞ」じゃあひとつくらいプラズマ買っても大丈夫、、とか。なんとか。。だぞ、と。

2004年2月23日(月) あだな

プラネタの発音指導に来てくれた初対面のNさんが「かきあげさんピエールとも相談したんですよ〜」と。うん?ピエールって誰?と思ったら大学のときのIだった。Iがあまりに物腰がおフランス系だったので「ピエール」と勝手に呼んでたら本当にフランスにしばらく行ってコンセルバトワールかどっかで学んで来たらしいと発覚した。いまだに「ピエール」という私の勝手なあだ名が生きている事にえらく感激したぞ。と。まだいる。あまりにその風貌が皇族系だったのでみんなで「宮様」と呼んでいたもはや古楽界のヒーローのヴァイリニストもいる。いまだに私達は彼の事を「宮様」と呼び続けている。さて、、実はニュースで有栖川宮を名乗って結婚披露宴で祝儀をだましたというニュースを見て「宮様」の事を思いだしていた。(すまない)しかし、あのオンナ、凄い。嘘としりつつ「殿下」と呼び続け、「始めて御会いした時から一生仕えるべきお人と思いました」とか言いのけている。どう見ても皇族系の顔には見えぬが。。まだ「宮様」のほうがはるかにイケテル。いっその事「有栖川宮」っていうあだなでした。。でいいのに。。「ダーリン」というのを「殿下」と私は言うのです、、とか。。しかし、コレは「魚沼産のコシヒカリ」と称して「群馬産のゴロピカリ」を売りつけるのとどっちが罪なんだ?堂々とロレックスの偽者を「ああ、コレ質のいいいい偽者なんすよぉ」としていたGちゃんに聞いてみよう。。

2004年2月24日(火) たまには夢の表街道

タカラが「夢見工房」という商品を発売する。たった1万5千円という。。へええっと思いどんなのかと思いきや、「まず見たい夢のイメージの写真をその装置に張り付け、そのイメージをじ〜っと見て記憶する」。ぬぬ?自力かよ?しかも超アナログじゃん。そしてそのイメージに関連するBGMをセットし、いい匂いがする、っつう。。ししかも、内蔵のデータベースからBGMを選ぶという。アンド、「たいていの人にとって、ガンズ・アンド・ローゼズを聴くのは効果的ではない」とか決めつけてやがる。どうやら一般の人への影響を念入りに調べたデータベースのBGMが内蔵されているのだろう。。。もちろん、私の記憶にほとんど無い未知なるデータベースだ。なんだよ。このハイテクな時代だっつうのに、なんという。。おもちゃだ。いや、まてよ?時々「ああ。。なんかドラマみたいな初々しい恋愛とかしてみてぇぞぉ〜」とか思ったりする。そ、そんなのには役立つかもだ。なんてったって一般のデータベースだ。ふふふ。1万5千円で裏街道しか歩いてこなかった私が表街道の夢を見られるのか。。オ安いぜ。タカラさん。が。。こんな懸念も書いてある「結果として、悲鳴とともに目覚めたり、物を投げつけたりするかもしれない」っと。。。ぬぬぬ。イキナリ表な夢見たら悲鳴あげたら悲しいなあ。
さて、誰の何の写真はりつけりゃいいんだ?それが問題だ。ぞ、と。

2004年2月26日(木) 完。録音

今日はやっとプラネタの新譜の録音が終わった。みんなには最初に同じ楽譜を渡すのだが、終了くらいになるとおのおのの楽譜にかなりの書き込みが凄くなる。メンバーのひとりの3拍子の曲に三角形がでっかく書いてあったのを見たときはかなりびびった。それのみならず、私がああだこうだ言うコメントをいろいろ書いてあるのを見ると、なんだかもう5枚も一緒に作っているせいか、「独房系」「マイリバーブ付で」など共通の音楽用語なるものも出来て来ていると気付いた。例えばマイリバーブというのは声の切り方をホワっと切るやり方だ。今度これらを図形化し一覧表でも作ってから楽譜に書き込めば結構楽だぞ。そういえば昔、現代音楽のオケ譜などに林檎マークはバルトークピチカートなどという記号を書いてたのは結構楽しかった。オケのスコアの最初にずら〜〜っと自分で考えた特種奏法の記号を書くのだ。大人数のオケの人たちがせっせとその記号に従って演奏するのはウシシシな気分だったぞ。私は芸大に3浪したが、2浪まではマジなソナタ形式を提出しては落ちてた。3浪目に昼休み後(8時間缶詰めで一曲つくるのだ)現代音楽に書き直し、それこそ特種奏法の荒らしの記号まみれな曲にして受かったのはかなりナゾだ。かなりやっちゃってたからなあ。。
さて歌の録音も終わり、これから仕上げまでもう一仕事なのである、ぞ、と。

2004年2月29日(日) 火あぶりの刑

よくエリックセラのフィフスエレメントのオペラ歌手の歌と比較される事が多かったのに映画をちゃんと見ていなかったので一ヶ月くらい前に見た。音楽の効果的な使われ方にエラク感心。今日はDVD借りっぱなしに1ヶ月もしていたジャンヌダルクをやっと見た。感想は。。「あ〜私も火あぶりだよなあ」だ。常々宗教と音楽はほぼ一緒であると感じているが、神の啓示とまではいかぬが、火事場のバカ力のように毎回曲を創っている私は自分がなぜ創れるのかさっぱりわからぬ。次にバカ力が出なかったらきっと作れないんだろうなあ、、と日々不安であるのだ。が、、ひとたび「バカ力」中だと我を忘れ、フフフ私こそ選ばれた人間くらいに高慢になるのだ。自分のエゴの満足のために戦っているのか?と自問自答するジャンヌにどうも自分がダブル。異端は火あぶりの刑かあ。。そもそも、異端とはなろうとしてなるものではないのだ。きっと自分に素直に忠実であれば誰でも異端になるに違い無い。
さて、、、主人公になりきって「あ〜私も火あぶりだ〜ワカルワカルよ。。その気持ち〜」とか涙しててハっと気付いた。彼女は処女だ。。。処女パワーの為せる技だった。。カナリ私と違う。。ほ。。、、火あぶりはまぬがれられそうだぞ、と。

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